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大阪高等裁判所 平成7年(う)397号 判決

主文

本件控訴を棄却する。

当審における未決勾留日数中四〇〇日を原判決の懲役刑に算入する。

理由

本件控訴の趣意は、弁護人秋田真志、同杉本吉史、同兼松浩一連名作成の控訴趣意書に、これに対する答弁は、検察官饒平名正也作成の答弁書に、各記載のとおりであるから、これらを引用する。

第一  控訴趣意中、訴訟手続の法令違反の主張について

論旨は、原審は、A及びB子のオーストラリア連邦警察捜査官(以下、「連邦捜査官」という。)に対する供述の録音テープ、供述録取書、右両名のオーストラリアにおける嘱託尋問の供述録音テープ、被告人とB子との電話の会話を傍受した録音テープ(以下、「本件傍受テープ」という。)、AとB子との麻薬授受現場を撮影したビデオテープ(以下、「本件ビデオテープ」という。)及びそれらの反訳、翻訳文を証拠として採用し、これらを原判示第一の犯罪事実の認定に供しているが、これらの証拠は、いずれも刑訴法上証拠能力を否定されるべきものであるから、原判決には、判決に影響を及ぼすことが明らかな訴訟手続の法令違反がある、というのである。

以下、所論にかんがみ検討する。

一  Aの連邦捜査官に対する平成三年八月三一日及び同年九月一一日の各供述録音テープ並びにその反訳、翻訳文について

所論は、Aの平成三年八月三一日の供述に関し、同人は、現行犯逮捕された際負傷していたにもかかわらず、十分な睡眠、休養を与えられず、通訳人も付けられないまま、深夜長時間にわたる取調べを受けたものであって、このような取調べによって得られた供述は、違法収集証拠であるばかりか、共犯者である同人の供述は、類型的にも信用性を疑うべきものであることにも照らすと、刑訴法三二一条一項三号の「特に信用すべき情況の下にされた」(以下、「特信性」という。)供述とはいえないとし、また、同人の同年九月一一日の供述については、前記八月三一日の供述内容を前提とした供述であるから、右と同様に特信性がない、などというのである。

しかしながら、Aが連邦捜査官によって逮捕されたのは、現地時間(以下同様)の午後七時半過ぎであったこと、その取調べが翌日の午前零時三六分から四時二分までの深夜に及んだのは、逮捕の際に負傷した同人の治療に時間を費やしたために取調べの開始が遅れ、またオーストラリアの刑事手続上、逮捕した被疑者を合理的時間内に治安判事の前に連行しなければならない事情があったことなどによること、尋問の仕方も穏やかで、適宜休憩を取りつつAの体調に気を配りながら行われたこと、また、通訳人が付せられなかった点についても、取調べにおいて格別意思の疎通に困難を来したとか、同人の防御に不都合を来したことがなかったことなど、本件取調べが強制にわたったり、Aの権利を侵害した事情が窺われないことは、原審の平成六年三月二三日付け決定(以下、「原決定」という。)(第三項4の(一)及び第五項)が詳細に説示するとおりであって、これを我が国の憲法及び刑訴法の精神に照らしてみても、本件供述録取テープを事実認定の証拠とすることが許容できない事情は窺われない。この点に関して、所論は、Aを合理的時間内に治安判事の前に連行しなければならなかったとしても、連行後に取調べを行えば済むことであるとか、深夜の取調べを前提としたために通訳人を確保できなかったに過ぎない、などとして原決定の説示を論難するのであるが、本件事案の重大性にも照らすと、被疑者の記憶の鮮明なうちに取調べを行うことは必要かつやむを得ない措置であったということができるから、所論は失当である。

そして、Aの平成三年九月一一日の供述を録取したテープ関係も含めて特信性に欠けるところがないことも、原決定(第三項4の(一)及び(二))が説示するとおりであって、Aが共犯者であることの一事をもって、右判断が左右されるものではない。

二  A(平成四年二月一二日付け及び同年五月一二日付け)及びB子(同年五月一三日付け)の連邦捜査官に対する各供述録取書並びにその訳文について

所論は、これらの供述録取書は、我が国の刑訴法上は私人に過ぎない連邦捜査官が作成したものである上、B子は、平成三年八月七日にヘロインと大麻の所持容疑で逮捕された後、捜査協力を前提に保釈され、更に同年一二月一二日に本件ヘロインの密輸入の罪などにより、オーストラリアにおいて有罪判決を受けた際にも、被告人らに対する将来の公判において協力するという約束で恩恵的減刑がなされており、捜査官に迎合する危険性が類型的に存するから、いずれも特信性がないというのである。

しかしながら、A及びB子についての本件各供述録取書が作成された経緯及び状況は、原決定が第三項4の(三)ないし(五)で詳細に説示するとおりであって、これらの事情に照らすと、いずれも特信性を認めるに十分である。捜査や公判に協力することを約したために自己の刑事事件において恩恵的措置が取られたからといって、その後の取調べにおける供述が捜査官による約束や利益誘導によるものとはいえないばかりか、その供述内容の信用性が類型的に失われるとはいえない。したがって、所論は採用できない。

三  平成五年五月二〇日付けのA及びB子の各嘱託尋問における供述録音テープ並びにその反訳、翻訳文について

所論は、嘱託尋問調書の証拠能力に関する最高裁判所平成七年二月二二日大法廷判決を引用し、A及びB子の各嘱託尋問は、当初から我が国の法廷における被告人及び弁護人の審問の機会を一切否定する結果となることが予測されていながらなされたものであるから、その尋問の結果を事実認定の用に供することは、刑訴法一条の精神に照らして許されないとし、また、A及びB子には虚偽供述の危険性が類型的に存在するから、特信性も否定すべきである、というのである。

しかしながら、所論引用の最高裁判決は、いわゆる刑事免責を付与して得られた供述を録取した嘱託尋問調書の証拠能力を否定したもので、本件とは事案を異にし適切でない上、同人らに対する嘱託尋問の結果を除いても、原判決の挙示するその余の関係証拠及び当審証人Aの証言によって、原判示第一の事実を優に認定することができるから、所論は、原判決の結論に影響を及ぼさない主張というべきである。また、Aについては、我が国の法廷における被告人及び弁護人の審問の機会を一切否定する結果となることを予測してなされたとは言えず、現実に当審において反対尋問の機会が与えられたのである。このような本件において、前記最高裁判決中の所論引用の意見を援用することは適切とはいえないのみならず、同法三二一条一項三号の要件の有無を検討した上で、本件各嘱託尋問における供述録音テープ等の証拠能力を肯認した原決定(特信性につき第三項4の(六))に誤りはないので、所論は採用できない。

四  本件傍受テープ及びその反訳、翻訳文について

所論は、本件傍受テープは被告人のプライバシーを侵害して行われた違法収集証拠であり、証拠能力がないというのである。

しかしながら、本件傍受テープは、平成三年八月ころからB子にかかる麻薬密輸入事件につき捜査していたオーストラリア連邦警察において、同女の使用電話につき、連邦裁判所裁判官が発付する電話検証許可状(有効期間同年八月一六日から三〇日間)を取得した上で、これに基づき、同月一六日から同年九月六日までの間、オーストラリアの電話通信会社の職員に実施させて、被告人とB子との一五回の通話を傍受、録音したものであるところ、右傍受テープは、原審公判廷において証拠物として異議なく取り調べられ、反訳及び翻訳文も、弁護人の同意のもとに供述証拠として取り調べられている上、他人間の電話傍受は、通信の秘密の保障あるいはプライバシーの保護の見地から無条件に許されるものではないが、日本とオーストラリア間の国際的なヘロインの輸出という本件事案の特殊性及び重大性にかんがみれば、証拠収集の必要性、確実性等の観点から検証、傍受の期間や回数が国内における通常の事案と対比して、ある程度伸長することがあったとしてもやむを得ないものというべきであって、我が国の憲法及び刑訴法の精神に照らしてみても、本件傍受テープ等の証拠能力を否定すべき特段の事情はないというべきである。したがって、所論は採用できない。

五  本件ビテオテープ及びその反訳、翻訳文について

所論は、本件ビデオテープは違法収集証拠であり、証拠能力がないというのである。

しかしながら、本件ビデオテープは、オーストラリア連邦警察において、連邦裁判所裁判官の発付するオーストラリア国内におけるB子の会話を聴取・録音することを許可した令状を取得した上で、平成三年八月三〇日、メルボルン市内のビクトリアホテルの四二八号室にビデオカメラを設置し、隣室に待機した連邦捜査官ヒックスらにおいて、午後七時二二分から同三三分までの間、B子とAの会話状況や物品授受の状況を撮影、録音したものであるところ、右ビデオテープは、原審公判廷において証拠物として異議なく取り調べられ、反訳文については、弁護人から取調べに異議があったが、反訳・翻訳の正確性については争わなかったことから非供述証拠として取り調べられている上、連邦警察は右ビデオカメラの設置に先立ち、同室の捜索許可状も取得しており、前記の電話傍受の結果などから得た情報により、密輸に係るヘロインの不正授受という重大犯罪がまさに行われようとする状況下で、その授受の状況を立証するために撮影、録音したものであって、これを我が国の憲法及び刑訴法の精神に照らしてみても、本件ビデオテープ等の証拠能力を否定すべき事情はない。したがって、所論は採用できない。

その他、所論にかんがみさらに検討しても、所論指摘の各証拠の証拠能力を肯認した上で、これを事実認定の用に供した原判決に、所論のような訴訟手続の法令違反はない。論旨は理由がない。

第二  控訴趣意中、事実誤認の主張について

論旨は、原判決は、原判示第一において、被告人がAと共謀して、営利の目的で本件ヘロインを本邦からオーストラリアに輸出したとの公訴事実に沿う事実を認定したが、本件ヘロインは、Aが被告人の指示により、オーストラリアのブリスベーンでタイ人のCから受領してB子に届けたものであって、本邦からオーストラリアに輸出したものではないから、原判決には、判決に影響を及ぼすことの明らかな事実誤認があるというのである。

しかしながら、原判決挙示の関係各証拠によれば、原判示第一の事実を優に認めることができ、当審において取調べた証人Aの証言に照らしても、その認定に誤りはないというべきである。以下、所論にかんがみ検討を加える。

一  所論は、Aが本件ヘロインを日本から輸出したとする証拠はAの供述のみであって、他の証拠による裏付けはない上、同人の供述は、その主要部分において重大な変遷があり、被告人との共謀や日本での靴の授受等に関する供述についても具体性が乏しく、信用できないというのである。

そこで調査すると、原審で取調べた関係各証拠によれば、原判決が事実認定の補足説明二において、被告人が自認している事実及び本件各証拠から客観的に認定できる事実として掲記しているとおり、被告人は平成三年八月半ばころ、Aに対し、自分の代りにオーストラリアに行ってB子らに会い、用件を処理してくれるよう依頼し、中敷の下の二重底部分に物を入れることができるように工夫した靴を渡したこと、Aはこれを了承し、同月二九日午後八時一〇分、カンタス航空〇五〇便で名古屋空港を出発し、翌三〇日の現地時間(以下同様)午前六時二五分ころオーストラリアのブリスベーンに到着し、そこからオーストラリア国内線に乗換えて、同日午後六時ころメルボルンのビクトリアホテルに到着したこと、B子は被告人からの電話連絡により、同ホテルに赴いたが、Aがまだ到着していなかったため、自宅などの電話番号を書いたメッセージを残して一旦帰り、右メッセージを見たAからの連絡により、同日午後七時過ぎころ再度同ホテルを訪れたこと、Aはそのころ、同ホテルの四二八号室において、B子に対し、履いていた二重底の靴の中からラップ様の袋八袋に入れられた本件ヘロイン合計三九二・六グラムを取り出して渡し、B子はその代金の一部として、現金二〇〇オーストラリアドルをAに手渡したこと、その直後に、B子とAは連邦捜査官によって、相次いで逮捕されたこと、などの事実が認められる。

以上のような経緯があるところ、Aは逮捕当初から、当時履いていた二重底の靴は被告人から渡されたもので、日本から一度も脱ぐことなくビクトリアホテルまで来たことなど、原判示事実に沿う内容を一貫して供述しており、ブリスベーンにおいて国内線の飛行機に乗り遅れたため、予定よりビクトリアホテルへの到着が遅れたことなども含めて、その供述内容に不自然、不合理なところはなく、本件傍受テープやビデオテープの会話内容ともよく符合しており、その信用性は高いというべきである。もっとも、Aは、平成四年三月一〇日に本件ヘロインの密輸入の罪によりビクトリア州裁判所において有罪判決を受けるまで、被告人から本件靴底にヘロインが入っていると明確には言われていなかったなどとして、ヘロインの密輸につき被告人との黙示的な共謀を認めるに止まっていたところ、右判決後は、右共謀の点についても明確に供述するに至ったものであるが、所論のように、Aがオーストラリア国内で本件ヘロインの入った靴を受け取ったとすれば、そのことはオーストラリア国内へのヘロイン密輸入の容疑で逮捕されたA自身にとっても、極めて有利な事情であるから、この点の弁解が当然あってしかるべきであるのに、連邦捜査官に対しても同人に対する刑事裁判においても、右弁解がなされた形跡は全くないのであって、このことからしても、日本で被告人からヘロインの入った二重底の靴を渡され、これをオーストラリアでB子に渡した旨のA供述の信用性は極めて高いというべきである。本件公訴事実に沿う当審証人Aの証言内容も、記憶の曖昧な点や推測にわたる部分はともかくとして、その核心部分に不自然、不合理な点は認められず、弁護人の反対尋問に対しても動揺は窺われないのであって、十分信用することができるというべきである。

二  所論はまた、ヘロインをオーストラリアに輸出するのに、わざわざタイから日本に持ち帰ってから輸出するような危険を冒すことはあり得ないから、A供述は信用できないというのである。

なるほど、被告人がB子にヘロインを譲渡する目的で一旦タイから日本に持ち込み、更にこれをオーストラリアに持ち出したのであれば、何ゆえ二度にわたって通関をくぐり抜けるような危険な方法を取ったのか、疑問を抱かざるを得ないところである。しかしながら、本件傍受テープの会話内容によれば、被告人はB子の求めに応じて、それ以前に日本に持ち帰っていたヘロインを密輸しようとしたことが十分窺われるから、所論指摘の点は何ら異とするに足りず、A供述の信用性に影響を及ぼすものとはいえない。この点について所論は、被告人が日本国内でヘロインを所持していたことを窺わせる本件傍受テープの会話内容に関し、「被告人方に置いてあるストックは、長期間置いていたために品質が良くない」旨の被告人の言葉は、同人がオーストラリアで仕入れて取引の対象にしようとしていた鮑のサンプルを指していると主張し、被告人も原審及び当審においてその旨供述するのであるが、その前後の会話内容に照らして信用することができない。

三  所論は更に、本件で押収されたヘロインの量は三九二グラム余りであるところ、原判決が本件ヘロインの量を示すものと認定した「四一〇」ないし「四一二」という本件傍受テープに表われた数字とは食い違いが大き過ぎるから、右数字は本件ヘロインの量を示すものとは考えられないとし、また、被告人は従前から、半オンス(約一四グラム)当たり二〇〇〇オーストラリアドルでヘロインを取り引きしていたところ、本件ヘロインの値段は一四オンスで五万六〇〇〇オーストラリアドルであるから、これと同趣旨の被告人の当審供述は、本件ヘロインの量及び値段に関する疑問点を明快に解明するとともに、B子らとの従前のヘロインの取引内容を含めて詳細かつ具体的であり、同女の供述内容や客観的な証拠とも矛盾はなく、信用性が高いというのである。

しかしながら、所論指摘の本件傍受テープに表われた数字は、被告人が予めB子に伝えた本件ヘロインの量に過ぎず、これが実際の押収量と食い違いがあったとしても格別不自然とはいえない上、本件ヘロインの値段が所論のとおりであったとしても、このことからA供述の信用性が減殺されるものともいえない。B子らとの従前のヘロインの取引内容を含めて詳細かつ具体的であるとする点についても、被告人がヘロインの取引に関与していた以上当然のことであって、このことから、本件ヘロインをオーストラリアで入手させたとする被告人の当審供述の核心部分の信用性が高まるものでもない。

被告人は、捜査段階及び原審公判を通じ、一貫して本件ヘロインについては身に覚えがなく、Aが独自に入手したものと思う旨供述していたが、当審において、一転して、被告人の指示によりAがCと靴を交換する方法で本件ヘロインを入手した旨、論旨に沿う供述をするに至ったもので、その供述全般の信用性に疑いを抱かざるを得ないところである。被告人は、供述を変更した理由につき、麻薬密売組織からの報復を恐れていたためであるなどというのであるが、被告人は捜査段階において、右組織の関係者の氏名を語るなどもしており、我が国の公判においてこれらが明らかにされたからといって、右のような危険が被告人や家族に及ぶとも考え難い上、仮にそうした危険があるとしても、原審と当審とで状況が異なるものでもないから、供述を変更した理由に合理性があるともいえない。

右に加えて、関係証拠によれば、被告人はAが渡豪するのは初めてであることから、同人がヘロインの譲受人であるB子らと確実に接触できるよう、同女としばしば連絡を取り、Aに対しても、メルボルン空港やビクトリアホテル周辺の地図などを記載したノートを渡すなどの配慮をしていることが認められるが、最も重要である筈のヘロインのオーストラリア国内での入手について、AとCとが面識がないにもかかわらず、本件でAが利用した偽造パスポートを作るために送ったAの写真二枚のうちの一枚が、タイの麻薬密売人であるDからCに渡っている筈であるなどと供述するのみで、Aが飛行機に乗遅れた場合の連絡方法などCと確実に接触できるように格別の配慮をした形跡は窺われない上、原審及び当審で取り調べた証拠を子細に検討しても、被告人の供述以外には、Aがオーストラリア国内で麻薬関係者と接触して本件ヘロインを入手したことを窺わせる事情は全く見当たらないのである。この点について所論は、平成三年八月二七日の本件傍受テープにおける「出発する次の日にもらえます。」という被告人の言葉は、同月三〇日にAがCからヘロイン入りの靴を入手することを指しているというのであるが、右の言葉が所論のような状況を客観的に窺わせるものとはいえない。

これらの点を総合すると、被告人の当審における弁解供述は到底信用することができない。

四  その他、所論にかんがみ、原審で取り調べた関係各証拠及び当審における事実取調べの結果を参酌して検討しても、本件公訴事実に沿うA供述の信用性に疑問を差し挟む余地はなく、原判示第一の事実を認定した原判決に、所論のような事実誤認はない。論旨は理由がない。

よって、刑訴法三九六条により本件控訴を棄却することとし、当審における未決勾留日数の算入について平成七年法律第九一号による改正前の刑法二一条、訴訟費用の負担について刑訴法一八一条一項ただし書を適用して、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 内匠和彦 裁判官 榎本 巧 裁判官 田辺直樹)

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